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産業用太陽光の今後の原価推移について

皆さんは今後の産業用太陽光の原価推移に関してどのように考えていますか?

前回のブログでは世界の太陽光発電の導入状況と、それを踏まえた 今後の市場、原価推移についてお伝えいたしました。

今回は、より具体 的な原価についてお伝え致します。

復活してきた「単結晶」とその原価相場

まずモジュールに関しては、今回の海外市場の変化により、価格低減が
予想されます。しかし、現在の所はまだその兆候はまだ見られていませ
ん。また、今年に入り、メーカーの動向としては従来の「多結晶モジュ
ール」ではなく、「単結晶モジュール」の新商品をリリースしているこ
とが目立ちます。これは従来のような「W単価」ではなく、限られた敷
地面積で、いかに大きな発電量を実現するか、という「kWh単価」とい
う観点を優先し始めたことが、主な理由として挙げられます。モジュー
ル1枚当たりの発電量を向上させていくと、多結晶ではどうしても1枚の
面積が大きくなってしまうからです。今まで住宅用の太陽光発電システ
ムでは、「多結晶よりも単結晶の方が発電効率が良い」という、所謂「
単結晶」神話がありました。それと同様に、今後、市場性が期待されて
いる法人向け自家消費型でも、「屋根上設置」となれば、「面積あたり
の発電量」は意識していかなければならないポイントになります。

現在、「JINKO solar」「Trina Solar」といった大手海外メーカー 初め、
「LONGi Solar」と言った単結晶を得意とするメーカーが勢力を拡大し
ていっています。また国内メーカーの「ネクストエナジー&リソース」
「Leapton Energy」も、300W以上の単結晶をプッシュしています。W
単価は「40円台後半~50円台前半」であり、多結晶と比べると当然単価
は高いですが、その分発電効率は高いです。過積載での発電量の「ピー
クカット」は当然起こりますが、ピークカットの影響をそこまで受けな
い70kW~80kW程度のシステムでは、単結晶の効率の良さは十分に発揮
されるでしょう。システムの容量によって、安価な多結晶を選ぶのか、
単結晶を選ぶのか、という選択が可能になります。

架台・PCSの値動きは現状維持!?

前回の産業用太陽光のメールマガジン(vol.66、67)では「架台のJIS
規格改定」の内容をお伝え致しました。そこでは「架台の原価は上昇し
ていく」というお話でしたが、現在はその兆候はまだ見られていません。
中国メーカーのアルミ架台であれば、杭を含めて9,000円~12,000円/
kWという価格帯です(関税込・送料別)。しかし、前述したとおり、
中国市場の縮小が予想されているため、この中国製架台も仕入値は下が
っていくものと考えられます。日本市場では「新JIS規格」が本格的に
適用され始めるタイミングと重なる可能性があるため、大きな値動きは
しないと予測されます。つまり、架台に関してはしばらく「現状維持」
の見通しです。

次にPSCに関してですが、こちらも従来の動きと大きな違いはありませ
んが、今後注目すべき点としては以下の3つです。

●田淵電機の事業再生ADR
●中国電力の出力制御枠到達
●海外メーカーの事業縮小

5.5kWのPCSに関しては、各メーカーはお互いに様子を見ながら、少しず
つ仕入値を変動させているようですが、9.9kW前後の中型PCSは、田淵電
機の事業再生ADRの影響か、少し値下がってきています。また、周知の
通り中国電力が出力抑制枠に到達しました。それにより今後起こること
はPCSの「出力制御対応機器への交換」です。九州電力、四国電力では
既に起きたことですが、中国電力管内では販売店手動でこの対応を行っ
ていく必要が生まれます。前述した田淵電機の件もあり、これを機にPC
Sを入れ替える、という需要が発生する可能性があります。その際には
値動きも起こることになります。時期としては来年になりますが、これ
も念頭に置いておきましょう。

そして最後に「海外メーカーの事業縮小」です。

とある海外メーカーの
PCS事業が日本市場を撤退することになりそうです。日本での認知度は
あまりありませんが、「大手企業のPCS事業部」だということがポイン
トです。メーカーの母体がしっかりしているということは安心感に繋が
りますが、逆に大手がゆえに見切りをつけるのも早く、採算が取れない
のであればすぐに撤退してしまう、というリスクもあります。メーカー
を切り替えることで、完工までのタイムロスが生じることになります。
この点も念頭においておきましょう。

「電材」までコストダウンを図るべし!!

モジュール・架台・PCS以外の部材としては、「フェンス」「防草シー
ト」「監視装置」があります。「フェンス」に関しては必須となりまし
たが、まだまだコストの差がある部分です。高さの規定を満たしたもの
であれば、フェンスは1mあたり1,000円以下のものでも十分だと言えま
す。これは知るだけで解決できる部分ですので、積極的に情報収集を行
うことですぐにコストは下がります。また「防草シート」に関しては雑
草対策の標準として設置している販売店も多くあるかと思います。安か
ろう悪かろうでは意味がない部分なので、圧倒的なコストダウンは難し
いですが、こちらも良質でかつ㎡あたり300円以下の商品を把握するだ
けで、すぐに改善できる部分です。

来年の売電単価を15円/kWh前後だと想定すると、1つの部材で圧倒的な
コストダウンを行う、ということはもはや不可能であり、全ての部分で
少しずつコストダウンを図っていくことが求められます。最近、コスト
ダウンに熱心な販売店では、「電材」の部分までも見直しを図っていま
す。工事を外注する際に、その現場の段取り次第で工事費は変わります
が、電材も同様に、工事会社任せにするのではなく、電材も把握、段取
りをすることでコストダウンを図ることが可能です。まず、「ケーブル
」「コネクタ」「集電箱」の相場、および「実際に使ってみた際のメリ
ット・デメリット」を、経験者から聞き、把握することが必要です。

まとめ

商品のコストダウンを行う際に、販売店の皆様が心配されるのは、「そ
んなに安くて大丈夫なのか?」というリスクの部分です。しかし、それ
は考えていても解決するものではありません。やはり現場で使っている
方々との情報交換が最も早いと言えます。つまり、その情報が集まる場
所に足を運ぶことがコストダウンの第一歩になります。

『 産業用太陽光の今後の原価推移について 』 投稿日: 作成者: admin

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