先週は空調の自動制御について紹介をさせていただきました。空調を手動で制御するのではなく、空調自体による自動制御とすることで、人的な感覚では分からない微妙な温度の調整を行い、省エネ(電気代の削減)に繋げることができるのです。
今週のブログは先週から引き続き空調設備の自動制御について事例を交えながらご紹介していきたいと思います。是非皆さまの今後の職場環境の改善にご活用いただければと思います。
空調管理を自動制御する方法?
空調設備を人の感覚ではなく自動制御する方法についてどのようなやり方があるでしょうか?ここでは空調の自動制御について一部を事例として紹介したいと思います。
サイクリック制御
空調の自動制御の方法の1つにサイクリック制御というものがあります。これは複数の空調機がある場合に、消費電力を削減するために順次それらの空調機を制御する方法です。サイクリック制御では3分という短い時間で空調機を順次制御しますので人間の感覚では通常気付き難い範囲(1.0℃~1.7℃)でのコントロールが可能となります。
温度認識制御
又、温度認識制御というものも手段の1つとして有効です。空調機は、電気やガスのエネルギーを使用して熱交換を行っています。冷房時には室内から室外へ熱を放出し、暖房時は室外から室内へ熱を取り入れます。空調機がどれだけの運転をして、設定温度を維持するかは、外気温や建物の気密度、室内側の熱量によって随時変化していきます。それを自動制御する方法が温度認識制御となります。
例えば、室内側の熱量が増えた場合や(人が増える、発熱する物が増える等)外気温の上昇にともない、室内側への熱移動が増えた場合に空調機が交換しなければならない熱量が増えます。逆に、外気温等が下がると、熱移動は小さくなり、電気使用量も少なくなります。そして、使用環境の変化によって刻々と変化する空調機の稼働状況を電力、運転時間、温度変化量からとらえていくことで、空調機が交換した熱量、言い換えれば、壁や 窓などを通して起こった熱移動の熱量と室内側の発熱による熱量を交換したことになります。
空調機(冷凍機)は、通常設定温度に対して一定の幅を持った温度帯で運転・停止を行っています。設定温度を操作することで消費電力を抑えることは可能ですが、同じだけの温度幅を持ったまま運転・停止することになるため、その分快適性が損なわれます。例えば、設定温度を上げると温度曲線が上方にスライドするため、 高い温度帯を移行する時間が長く発生し、不快感を感じやすくなるのです。従来の設定温度時の温度帯域自体は変化せず、温度変化量は少なくさせることで快適性を維持することが重要であるといえます。
まとめ
今回ご紹介したような方法で空調設備を自動制御することは可能です。単純に設定温度を変えるのではなく人が不快に感じない温度設定