先月のブログでは、企業のBCP対策として太陽光発電、蓄電池を使ったエネルギー確保について紹介させていただきました。この太陽光発電、蓄電池は大変有効な手段なのですが、BCPの観点から見ると、電源確保の手段は複数持っていた方が有効であると言える場合があります。電力会社からの電力購入、太陽光発電、蓄電池による電源確保に加えて、非常用発電機を自社で持っておく。などの対策は、エネルギー確保手段の多様化に繋がるため、有効なBCP対策といえます。
今回はこの非常用発電機を使ったBCP対策について紹介していきたいと思います。是非、非常時の対策に関心がある会社様はご参考にしていただければと思います。
非常用発電機の種類
圃場用発電機といってもどのような種類があるのでしょうか?
原動機を搭載した非常用発電機には大きく分けて2つの種類があります。
ディーゼルエンジン
メリット
保守管理が容易
機械の耐久性が高い
ガスタービンエンジンに比べ本体価格・ランニングコストとも安価
デメリット
ガスタービンと比べて音と振動が大きい
軽負荷運転に即していないので、容量に即した選定が必要
オイル消費量はガスタービンに比べ多い
ガスタービンエンジン
メリット
ディーゼルエンジンに比べて騒音や振動は低い
燃焼効率が高いため、黒煙は少なく、排気はクリーン
軽負荷運転にも対応でき、発電が安定している
デメリット
本体の価格が高い
燃料消費量はディーゼルエンジンの2倍
発電機本体は小さくても、燃料を貯蔵するタンクを大きくしなければならない
民間施設では圧倒的にディーゼル発電機のシェアが高く、ガスタービンは少数派になります。
ランニングコストについて
ディーゼル発電機とガスタービン発電機の販売比率は9:1です。
圧倒的にディーゼル発電機の方が流通しているため補修部品を市場から入手することができ、メーカー以外でも修理や整備は対応できます。反対にガスタービンは、メーカーしか修理出来ない(補修部品を出さない)ためメーカー主導の価格となりどうしても保守や整備に掛かるランニングコストが高くなります。
まとめ
非常用発電機にはこのような種類があることをご理解いただければ、皆さまの会社(建物)にとって、どのようなエネルギー確保手段が適しているか判断する参考になるのではないでしょうか?
非常用発電機同士で比べた時は上記のような違いがありますし、太陽光発電、蓄電池と比較すると圧倒的に初期導入コストの違いがあります。(但し、太陽光発電の場合は毎月の電気代削減に繋がるため、月々のエネルギーコスト削減になっていますが。)是非このような基準を参考に非常時の電源確保を行っていってください。