皆さんはZEH(ゼッチ)という言葉を聞いたことがありますか?
初めて聞きました。
言葉は聞いたことがあるが詳しくは知らない。
建設業に従事している方や、最近家を建てようと考えられている方などは
聞いたことがある言葉かもしれませんが、世の中の人の大半はZEHとは何か?
と聞かれても詳しく応えられる方は少ないと思います。
平成30年度の省エネ補助金について3回に分けてご紹介してますが、
今回はZEHに関する補助金制度についてご紹介します。
まず始めにZEHとは何を指す言葉なのでしょうか?
ZEHとは
ZEHとはネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略称名であり。
「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、
高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ
大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入
することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロと
することを目指した住宅」のことをいいます。
つまりZEHとは、「快適な室内環境」と
「年間で消費する住宅のエネルギー量が正味で概ねゼロ以下」
を同時に実現する住宅なのです。
例えば、高断熱でエネルギーを極力必要としない住宅
(夏は涼しく、冬は暖かい住宅)や高性能設備で
エネルギー消費量が少ない住宅、
自らエネルギーを創る住宅をイメージして頂くとよいです。
ZEHを取り巻く現状
日本の家庭部門における最終エネルギー消費量は
石油危機以降約2倍に増加し、全体の15%程を占めています。
また、東日本大震災後の電力需給の逼迫やエネルギー価格の
不安定化などを受け、家庭部門における省エネルギーの
重要性が再認識されています。
加えて、2015年7月に策定された長期エネルギー需給見通し
(エネルギーミックス)では、省エネルギーについて、
石油危機後並の効率改善(35%程度)を見通しとして
示しており、その実現のためには、住宅そのものの
省エネが不可欠となっています。
ZEHの普及により、家庭部門における
エネルギー需給構造を抜本的に改善することが期待されます。
それではZEHが関わる補助金にはどのようなものがあるのでしょうか?
平成30年度のZEHゼッチ支援事業(補助金)について
平成30年度のZEHゼッチ支援事業は、
経済産業省・国土交通省・環境省との3省連携で進めています。
ZEHの推進に向けた取組みの目的として、
関係省庁は連携して、住宅の省エネ・省CO2化に取り組み、
2020年までにハウスメーカー等が新築する注文戸建住宅の
半数以上をZEHにし、2030年までに建売戸建や集合住宅を
含む新築住宅の平均でZEHを実現することを掲げています。
各省庁のそれぞれZEHに対する支援は下記になります。
経済産業省
平成30年度予算案:60,040百万円
デーマ:将来のさらなる普及に向けて供給を促進すべきZEH
※より高性能なZEH(ZEH+)、建売住宅、集合住宅(高層)を目指す。
環境省
平成30年度予算案8,500百万円
テーマ:昨年に引き続き供給を促進すべきZEH
※注文住宅、集合住宅(低層、中層)が対象です。
国土交通省
平成30年度予算案11,500百万円
テーマ:中小工務店が連携して建築するZEH
※ZEHの施工経験が乏しい事業者に対する優遇を行う。
国土交通省
平成30年度予算案10,221百万円
テーマ:さらに省CO2化を進めた先導的な低炭素住宅を目指す。
(ライフサイクルカーボンマイナス住宅:LCCM住宅)
これらの支援をより潤滑に行うために、
省エネ性能表示(BELS)を活用した申請手続きの共通化や、
関連情報の一元的提供を行っています。
まとめ
ZEHは断熱性能にとても優れた住宅です。
断熱性能が優れている住宅は、家中の温度差が小さくなり、
結露やカビの発生を抑えると共に、
室温の差による体への負担が小さくなるため、
健康で快適に過ごすことができるとの意見も多いです。
皆さまも家を建てるときには今回の記事のことを
思い出して参考にしてみてはいかがでしょうか?