皆さま、架台について考えたことはありますか?
架台とは・・・?
と思われる方もいるかもしれません。
架台とは太陽光発電設備を設置する際の土台にあたる部分の設備です。
では、なぜ架台について考える必要があるのでしょうか?
実は架台がしっかりしていないと太陽光設備を設置した際に設計上のトラブルや事故が起こってしまうことがあるのです。
是非、架台も皆さまの目線でしっかりとチェックをされることをお勧め致します。
そんなの素人目線では分からない・・・。
皆さまがそう思われることも分かります。
そこで今回のブルグは太陽光発電の架台についてチェックをする時にどういった目線で見ることが必要なのかを紹介していきたいと思います。
是非、今後の太陽光発電をご検討される際の参考にしてください。
架台の選定ポイントについて
まず初めに考えていきたいことに太陽光発電の販売会社がどういった基準で架台を選定しているかです。この基準を知っていくことで皆さまが架台を見る際にも大きな参考になると言えます。
販売業者の選定ポイント
産業用太陽光発電システムを販売している企業約100社に対して、「今、主に取り扱っている架台を選んだ理由として重視した点は?」いうアンケートを行った結果があります。
(※「1.価格」「2.実績」「3.見積り等の対応速度」「4.品質」「5.保証内容」「6.施工性」「7.国産かどうか」の7つから3つを選ぶ、というもの)
順位としては、
1位:価格(34%)
2位:品質(20%)
3位:実績(15%)
4位:施工性(13%)
5位:見積り等の対応速度(12%)
6位:保証内容(3%)
6位:国産かどうか(3%)
という結果でした。
ここからわかるように、販売歯医者は「価格」と「品質」のバランスを重視しているようです。又、「安ければ良い」という販売店はほとんどいないということがわかります。
それにも関わらず、事故・トラブルが起こっているのは、もう一歩踏み込んだ架台選定を行う必要が出て来ているからと言えます。
「価格」は明確にわかるものの、「品質」については、各販売店が明確な物差しを持っているかというとそうではなく、「頑丈そう」「JIS規格を満たしている」という点で判断をして
いるケースが多く見られます。
このもう一歩踏み込むとは、この材質や設計の判断を行っていくことをであり、是非皆さまにもこの基準を持っていただきたいと思っています。
架台選び3つのチェックポイント
では、どの点を見て架台選びを行う必要があるのでしょうか?
実際に「トラブル・事故がゼロ」という国内架台メーカーへヒヤリングをかけた所、チェックすべきポイントは以下の3つだということがわかりました。
アルミの「純度」
多くの販売店が「アルミ製」のものを使っている状況ですが、アルミはリサイクルが簡単に出来ます。
つまり、アルミくずを集めて再生アルミとして架台に使っているケースも多く見られます。そしてリサイクルされる度にアルミ以外の不純物も多く含まれていくことになります。
つ まり、純正のアルミよりも耐久性は低いわけです。
皆さまが架台を選ばれる際にも極力このアルミ純度の高いものを選びましょう。
見極めるためには、材質の「化学成分表」をメーカーから出してもらいます。
これがすんなり出てこないということは、アルミに何が混ざっているのか把握できていないということです。
JIS規格に準じた「表面処理」
よく耳にする「溶融亜鉛メッキ」のような防食のための表面処理は、ほとんどのメーカーが採用していますが、これにも「JIS H 8602」というアルミの防食のためのJIS規格があります。
コストを削減するためにこの表面処理工程を簡略化したり、このJIS規格に沿っていなかったりするものもあります。
それらのものは、経年劣化で酸化したアルミが露出し、腐食していく危険性があります。
「そこまでの必要性はない」という見解をするメーカーもありますが、JIS規格に沿っているものであれば越したことはありません。
強度計算の「基準」を確認する
どこのメーカーに依頼しても「強度計算書」を提出してもらえますが、それを鵜呑みにして事故にあったケースがあります。
重要なのは「強度計算」を行うことではなく、「何を基準にして」強度計算を行っているか、です。
こちらは当然、新JIS規格の基準で風圧荷重計算や積雪荷重計算を行う必要があるのですが、中には架台がひしゃげてしまい、蓋を開けてみると畜舎用の強度計算に基づいて製造されていた架台だった、ということもあったようです。
レアなケースではありますが、念のため確認をしましょう。
まとめ
架台を初めとした太陽光発電システムの部材は、新商品や新メーカーも次々出てくるため、1つの商品を長く使い続けることがあまりありません。また、必ずしも設置してすぐに不具合が生じるわけでもありません。
その中で、本当に安くて品質の良い製品を選ぶことは非常に難しいと言えます。その中で最も有効なのは、今回のような「外部からの情報を定期的に収集する」ことや、「実際に導入している販売店から話を聞く・現場を見せてもらう」ことが一番確実と言えます。
展示会で展示されているものではなく、設置されて数年経っている実物も見てみることをおススメ致します。