省エネ実施や電気代の削減は多くの企業様で取り上げられている内容になりますが、具体的にはどういった手段を採用されている企業が多いのでしょうか?
太陽光発電、LED、太陽光発電 など。一般的に省エネ・電気代削減といえばこういったものが取りざたされるかと思います。
では、皆さま建物のガラスに実施する省エネはご存知でしょうか?
ガラスフィルムのこと・・・?過去に聞いたことあるよ・・・。 と思われる方もいるかもしれません。
しかし、一度考えてみていただきたいのですが、それは本当に最新の省エネ提案なのでしょうか?省エネ市場は常に制度が変わっていくと言われており、数カ月前に聞いた情報でも古いものになっていることは多々あります。皆さまが過去に聞いた情報も実は古くなってしまっていることがあるかもしれません。
今回はそんな建物ガラスの省エネについて最新事情を紹介していきたいと思います。
是非、皆さまのなかの情報を最新版にブラッシュアップしていってください。
ガラスへの省エネとは?
建物において効果的な省エネを行うには、断熱がポイントです。
室内にある熱の多くは、窓などの開口部から、外へ逃げていくためせっかくエアコンで室内を冷やしたり暖めたりしても、冷たい・暖かい空気はどんどん外へ出てしまいます。つまり、エネルギーを大量消費している、という状況に常にあると言えます。
そのため、省エネ対策を効果的に行うためには、室内の熱が逃げないように窓ガラスの断熱性能を上げることが重要になってきます。
しかし、ガラスへの省エネといってもどういったものがあるのでしょうか?
まずはその主だった種類の一部を紹介していきたいと思います。
ガラスの省エネ性能
断熱性能があって、省エネできるガラスって、どんなガラスなの?
省エネの効果は、どう比較したらいいの?
ガラスの省エネを考えていくとこういった疑問は出てくるかと思います。
断熱性能の判断基準になる数値が、熱の伝わりやすさを表す「熱貫流率」です。
又、熱の伝わりやすさを表す数値を熱貫流率と言います。面積1㎡あたり1時間でどれくらい(何キロカロリー)の熱が流れるかを表しています。
熱貫流率が小さいほど、熱が伝わりにくい=省エネ効果の高いガラスといえるため、そういったガラスを見つける必要があります。
そして日射熱取得率とは、窓ガラスに入射した日射熱が室内側へ流入する割合のことを指しています。日射侵入率とも呼ばれます。日射熱取得率が小さいほど、熱を防ぐので、遮熱性能が高い=省エネ効果の高いガラス、といえるのです。
真空ガラス
真空は熱を伝えない、という科学的原理から生まれた超高断熱の窓ガラスです。真空ガラスは2枚のガラスの間に真空層をつくることで冬の嫌な結露を防ぎます。さらに、厚さ6mmなので取り替えも簡単で新築にもリフォームにも最適です。
太陽のあたたかさを取り入れながら、その優れた断熱性能によって、すばやく暖房でき暖かさが長持ちします。又、ガラスの表面温度が下がりにくいので結露を防ぐ効果に優れています。
遮熱コート
常温で生成するガラス質皮膜コーティング技術です。常温で塗っておくとガラス質皮膜になり、遮熱効果をもたらします。常温ガラスコーティングには遮熱・防汚の他にも期待される効果として、防錆・防水・防菌・耐塩害があり、施工できる場所も、屋根(折半屋根)屋根鉄骨・外壁・窓・コンクリート・タイル床・キュービクル・タンクなど、様々な場所・物に施工が可能です。遮熱効果が非常に高く、かつ安価に施工できることが特徴となっています。
最新のガラス省エネ?
このような手段がガラスの省エネとしては存在しています。ではそれらの最新事情はどういった内容になっているのでしょうか?
環境技術実証事業
環境省は9月4日、2018年度の環境技術実証事業において、「窓用日射遮蔽フィルム」や「窓用後付複層ガラス」などの事務所・店舗・住宅など建築物の窓ガラスに後付けで設置・施工でき、ヒートアイランド対策効果が得られる新規性のある外皮技術について、実証対象として再募集すると発表しました。
環境技術実証事業は、環境省が優れた環境事業の普及を支援してくれるもので、具体的には、すでに実用化された先進的環境技術の環境保全効果等を第三者が客観的に実証することで、環境技術の利用者による技術の購入・導入等の促進を図っていく内容になります。
この事業で実証を行った技術には、環境技術実証事業ロゴマークが交付されます。
今回はこの事業のうち、ヒートアイランド対策技術分野(建築物外皮による空調負荷低減等技術)において、実証対象技術を再募集していくことが決まっています。
再募集する実証対象技術は、窓ガラスに後付けで設置・施工することにより、日射を遮蔽し、または、断熱性を向上させ、建築物内部への日射熱取得量・貫流熱量を減少させる技術で次のものが対象となります。
・室内冷房負荷を低減させることによって人工排熱を減少させる等、ヒートアイランド対策効果が得られるもの
本技術分野の実証要領に掲載する一覧のいずれにも分類されない新規性のある外皮技術であって、ヒートアイランド対策効果が得られるもの
これらに当てはまるものは環境技術実証事業の対象になってくるのです。
まとめ
ガラスの省エネについてはこのような状況になっています。
ガラスの遮熱について聞いたことがある方はいたと思いますが、このような最新事情は知らなかった方が多いのではないでしょうか?
省エネ市場は常に状況が変わっています。
是非今後も目まぐるしく変わる省エネ商材・制度を理解することで有利な省エネ導入を進めていっていただければと思います。