皆さんは省エネ補助金と聞くと、二酸化炭素抑制における補助金制度は聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか?
現在、二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金の4次公募要領が出ています。
今回は今でも使える省エネ補助金・税制優遇制度について、第二弾をご紹介させて頂きます。
設備の高効率化改修による省CO2促進事業の目的
地方公共団体の所有する各種施設や民生部門では、財政上の理由から効率の低下した設備を限界まで使用しており、エネルギーコストの増大及び CO2 排出量の増大を招いている。さらに、エネルギーコストの増大が更なる経費圧迫を生み、新たに設備投資ができないという悪循環に陥っている。
このような課題を解決するため、機器全体の更新が困難な事業者に対して、エネルギー効率に寄与する部品や部材の交換や追加による当該設備の効率改善を支援することで、低コストで CO2 排出量の削減する手法の普及を目的とします。
事業内容<部品・部材の交換の例>
対象部品・部材 概要 対象の要件
モーター・コンプレッサー・ポンプ・ファン
空調設備や冷凍設備等で利用されているモーター、コンプレッサー、ポンプ、ファン等を高効率なものに交換する。*コンプレッサー等のモーターのみを交換するものも含む
モーターの効率がIEC規格(国際電気標準会議)で規定される効率クラスIE3(プレミアム効率)と同等以上のもの、若しくは回転子に永久磁石を用いるもの。
タービン
発電機などのタービンの部品を交換して低下した効率を改善する。
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ファンベルト及びファンベルトドライブシステム
空調機などに使用しているファンベルト及びファンベルトドラ
イブシステムを、動力伝達損失が軽減できるものに交換する。
熱交換器
熱交換器をより高効率なものに交換する。
熱交換器の部品を交換及び洗浄して設置時の効率に戻す。
バーナー
ボイラーや加熱炉等で利用されているバーナーを交換して効率を改善する。
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変圧器
受変電設備等で利用されている変圧器を効率の良いものに更新することにより電力の消費量を削減する。
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蓄電池等のセル
再生可能エネルギー発電設備とともに設置されているリチウム電池等のセルを交換するとにより、電池容量の回復を図る。再生可能エネルギー由来の蓄電設備として、定置用蓄電池で利用されているもの。ただし可動式であっても、可動部分を外し、固定される場合は除く。
水素製造装置
スタック電解質膜等の劣化により、水電解効率が低下している水素製造装置を交換することにより効率を改善する。水素を製造する際に要する電力の全相当分が太陽光発電や風力その他地域の再生可能エネルギー由来の電力で賄われている水素ステーション(燃料電池自動車に水素を供給する設備をいう。)の水電解装置であること。
補助金の交付額
原則として補助対象経費の次の割合を補助します。
(a) 補助事業者が地方自治法第252条の19第 1 項の指定都市以外の市町村
(これらの市町村により設立された第284条第 1 項の地方公共団体の組合を含む。)の場合 3分の2
(b) 補助事業者が都道府県、地方自治法第252条の19第1項の指定都市又は第
281 条第 1 項の特別区((a)の括弧書の組合以外の地方公共団体の組合を含む。)の場合 2分の1
(c) 補助事業者が資本金1,000万円未満の民間企業の場合 3分の2
(d) 補助事業者が資本金1,000万円以上の民間企業の場合 2分の1
(e) 補助事業者が(a)から(d)以外の者の場合 2分の1
(カ)補助事業期間
補助事業の実施期間は原則として単年度とします。交付決定日(事業開始日)
から事業を開始し、遅くとも平成31年2月28日までに事業を終了するものと
いたします。
補助金の交付方法等について
(1)補助事業者の選定方法
一般公募を行い、選定します。
(2)審査方法
応募者より提出された実施計画等をもとに、以下の項目等について事務局において書
類審査を行います。書類審査を通過した申請に関して、その後、審査委員会において、
補助対象事業の二酸化炭素削減に係る費用対効果など、下記に示す審査基準に基づいて
厳正な審査を行い、補助事業費の範囲内で補助事業の選定を行います。
【事務局による書類審査内容】
・公募要領や交付規程に定める各要件を満たしていること
・必要な書類が添付されていること
・書類に必要な内容が記載されていること
・事業を確実に実施するために必要な資金調達の計画を有していること
【想定される審査項目】
ア 二酸化炭素排出削減量が大きいこと
イ 二酸化炭素削減手法として費用対効果が高いこと
ウ 事業としての採算性が高く、今後自立的な波及が見込まれること
エ モデル的性格を有し、他の事業者等への波及効果が大きいこと
オ 事業の実施体制の妥当性
カ 資金計画の妥当性
キ 設備の保守計画の妥当性
(2)公募期間
平成30年9月14日(金)から10月22日(月) 15時必着
まとめ
今回の公募は4回目になります。毎回公募期間は短い為、検討している方やこれから検討を考えられる方は期間内に応募することを忘れないよう気を付けてください。
次回は脱炭素型設備転換支援事業補助金についてのご紹介です。