皆さんは電力デマンドという言葉を聞いたことがありますでしょうか?
電力デマンドとは高圧、特別高圧で電気を受けるビル、工場などでは、電力会社が30分最大需要電力計が組み込まれた電子式の取引用電力量計を取り付けて、電気の使用量を計測しています。
現在の電気料金制度は、契約電力で決まる基本料金と電力使用量で決まる電力量料金により計算されるため、デマンド監視によりデマンドを抑えることは使用電力量の削減にもなり、省エネを実現することにつながります。
今回はある企業のデマンド監視事例をご紹介していきたいと思い思います。
15%の電力使用量削減を目標に・・・!!
企業様の主な情報です。
【業 種】 小売・流通業
【資本金】 45百万円
導入を検討した理由
2011年の震災の影響により、同夏に電力使用制限令が発令されました。最大電力の15%を削減しなければ100万円の罰金が科せられることから、使用量の把握の為にデマンド監視システムを導入することに。500kW以上の大口需要家が罰金の対象になるのですが、罰金の対象店舗が1店舗あり導入を検討していました。
導入後のフォロー体制
電気を多く使いすぎた際に警報が鳴るように設定したのですが、どこのエアコンを切れば影響が少ないか等を考慮した運用マニュアルも別途作成したので、運用後も活用しやすい体制を整えています。
従業員の意識も高まり節電継続中で他店舗にも導入予定です。
デマンド監視を導入後、電気をどのくらい使っているかが「見える化」されたことで、従業員の節電意識が飛躍的に高まりました。必要ない照明の消灯やバックヤードの照明の消灯など、節電アイデアを進んで実践しています。
初めは罰金回避の為に導入しましたが、当初予想していた以上にコスト削減ができていますので、他の店舗にも導入を検討しています。
デマンド監視装置・デマンドコントローラーで「電力使用量の見える化」することにより、空調機等のデマンド値(ピーク電力)を抑えて電気料金を削減できます。電気基本料金を10%~20%以上削減できました。
まとめ
今回の事例の企業は繁忙期による使用電力量を調整することで電気代削減の取り組みを行うことに成功しました。電力デマンドは特に繁忙期と閑散期が明確に分かれている企業様や施設様には電気料金削減に関して検討してみることをお勧めします。