今回のエネルギーコスト削減工事事例は、アルミの溶融炉の熱対策の事例を紹介します。照明・空調の次にエネルギーコスト削減の対象として注目されている熱対策。今回はその1つの事例をご紹介します。
施工対象中型商業ビル情報
今回施工対象となりましたダイカスト製品製造業は下記の内容になります。
会社 株式会社A とします
業種 金属製品製造業・アルミダイカスト製品製造業
所在地 愛知県内
設備 アルミ溶融炉10基
施工実施前の状況
株式会社Aはアルミダイカスト製品の製造業で、主に自動車のエンジン回りなどのダイカスト製品を製造しています。今回施工対象となった拠点にはアルミ溶融炉が10基あり、融けたアルミとその炉から発せられる熱で工場内は冬でも熱く、夏は過酷と言ってよい作業環境となります。
担当者様からのご要望はエネルギーコスト削減の観点と作業環境改善の両方の観点から、この溶融炉から発せられる熱を提言できないか?という内容でした。
今回の株式会社Aのご要望は、溶融炉が発する熱を再利用するというよりは、それを軽減しいたいというものでしたので、一旦は再利用するということは今後の課題として、溶融炉から発する熱をどう低減するのか?というテーマで提案をすることになり、弊社から提案をした内容は断熱塗装ならびに遮熱シートを用いた2種類の熱低減の提案でした。
コスト面や効果面をそれぞれ試したいということとなり、2基の溶融炉を試験対象として、断熱塗装と遮熱シートを1基ずつ施工し、効果を検証することとなりました。
まとめ
製造業を中心に、エネルギーの大口需要家は引き続き継続的なエネルギー消費量の削減が求められています。削減要求は継続されるかもしくは厳しくなるとも言える中で、LEDや空調がある程度実施されたと考えられる現状において、現在は今回の要望でもあった熱の対策が注目されています。もちろん以前から、ゴミの焼却炉で発せられる熱を再利用して温水プールを運営する等の取り組みは各所でされていましたが、さらなる熱の低減や再利用の需要が高まっています。弊社は各所で行われている熱対策の最先端の取り組みにアンテナを張りつつ、補助金の申請も視野に入れた熱対策の技術やノウハウの取り込みに力を入れています。