今回はFITの未稼働案件執行制度に関しての内容についてご紹介していきます。
FITの未稼働案件、「失効制度」詳細設計に意見募集
経済産業省は9月7日、2022年4月の再エネ特措法の改正に向け、固定買取価格制度(FIT制度)における長期未稼働案件に対する認定失効制度の具体的な制度設計をまとめた、改正省令案等に関する意見募集(パブリックコメント)を開始しました。意見募集の受付期間は10月6日までです。
失効制度は、2022年4月以降に、認定を受けた状態で運転を開始していない案件のすべてが対象となります。FIT認定日から起算して、一定期間を経過しても運転を開始しない場合は認定が失効します。改正省令案等では、再エネ発電設備の区分等ごとに認定から失効までの期間(失効期間)を定めています。
失効期間の設定に当たっては、運転開始を過ぎて未稼働の状態が継続する案件について、運転開始(運開)期限の1年後の時点の進捗状況で適用判断することとし、具体的な進捗状況ごとに、以下の規律を適用しています。
系統連系着工申込みを行っていない案件は、法施行日の1年後の時点で認定を失効する。
系統連系着工申込みを行った案件は、運開期限に、猶予期間として、運転開始期間に当たる年数を加えることとし、その到来をもって、認定を失効します。
大規模案件に係るファイナンスの特性を踏まえた例外的措置として、開発工事への準備・着手が公的手続によって確認された一定規模以上の案件については、運開期限に、猶予期間として、調達期間に当たる年数を加えることとし、失効リスクを取り除きます。
改正省令案等の概要は以下の通り。詳細は、パブリックコメントを参照のこと。
認定の失効までの期間
FIT認定を受けた日から起算して、期間内に認定計画に係る再エネ発電事業を開始しなかった場合に認定の効力を失う期間を以下の通り定めます。
10kW未満の太陽光発電設備は1年。その他は「運転開始期限日から1年後の期日まで」の状況で判断し、以下3つの区分を設けています。
経過措置
2022年3月31日以前に運開期限日を迎える設備については、改正法施行日(2022年4月1日)から1年後の期日までの進捗状況で適用判断して、下記の通り、失効期間を設定する。
一般送配電事業者等が系統連系工事着工申込みを受領していない場合・・・改正法施行日の1年後。
一般送配電事業者等が系統連系工事着工申込みを受領した場合・・・改正法施行日を起算点に、再エネ発電設備の区分ごとに規定された「運転開始期限日」までの期間に当たる年数を加えた期間。ただし環境影響評価を行っていた場合の配慮期間(太陽光発電設備は2年、風力発電設備及び地熱発電設備は4年)は除く。
一般送配電事業者等が系統連系工事着工申込みを受領し、かつ、開発工事への準備・着手が公的手続によって確認された一定規模以上の案件(※)・・・改正法施行日を起算点に、再エネ発電設備の区分等ごとの調達期間(地熱発電設備以外は20年間、地熱発電設備は15年間)を加えた期間です。
※電気事業法の規定による工事計画届出が不備無く受領されたことまたは準備書に対する経済産業大臣の勧告、勧告をする必要のないこともしくは勧告までの期間延長の通知が出されたことを経済産業大臣が確認した場合
2016年度認定の未稼働10kW以上太陽光への対応
10kW以上の太陽光発電設備のうち、2016年4月1日~7月31日に旧認定を受け、2016年7月31日以前に接続契約が締結されたものについては、運転開始期限日を設定します。
運転開始期限日を次の通りとします。
最初の系統連系工事着工申込みの受領が、
2021年3月31日以前になされた場合:2022年3月31日
2021年4月1日以降になされた場合:当該最初の系統連系工事着工申込みの受領の日から起算して1年を経過する日
また、運転開始期限日を超過した場合は、運転開始期限日からその供給開始日までの期間分は調達期間を短縮する。調達価格は、系統連系工事着工申込みの受領の日が2021年4月1日から2022年3月31日までの間に属する場合は、2019年度の調達価格(16円/kWh)を適用します。
また、これらの10kW以上の太陽光発電設備について、太陽電池に係る変更(太陽電池のメーカー、太陽電池の種類、及び太陽電池の変換効率の低下の変更)の認定を、2019年度における調達価格の変更事由としないこととします。
改正法施行日前に系統連系工事着工申込みが受領されるようにするための一般送配電事業者等への系統連系工事着工申込みの提出期限は、以下の通りとしています。
2,000kW未満:2021年1月末目処
2,000kW以上:2021年2月末目処
運転開始期限について
風力発電と地熱発電、バイオマス発電は同省令案・告示案の公布の日から4年後、水力発電設備は公布の日から7年後とする。ただし、風力発電と地熱発電のうち、この公布の際、環境影響評価を行っていた場合には、公布の日から8年後とします。
まとめ
今回はFITの未稼働案件失効制度に関しての情報をお伝えしてきました。
未稼働案件として権利だけを保有しているが実際には何かしらの理由によって稼働していないものが国内でも多くあり、その情報も一部公開もされています。
もし皆さんも興味があれば一度調べてみると良いかもしれ