今回は経産省が発表した技術開発支援についてご紹介していきます。
経産省の補正予算案
政府は12月15日、2020年度第3次補正予算案を閣議決定した。経済産業省関係では約4.7兆円を計上、「新たな日常」の先取りによる成長戦略として、デジタル改革やグリーン社会の実現、中小企業・地域支援、サプライチェーン強靱化・多元化に向けた施策等を措置した。
グリーン社会の実現では、2050年カーボンニュートラルの目標達成に向けて、脱炭素に資する民間投資の後押しや、研究開発の促進等を支援する事業を盛り込んだ。
目玉は菅 義偉首相が12月4日の記者会見で表明した「カーボンニュートラルに向けた革新的な技術開発に対する継続的な支援を行う基金事業(仮称)」だ。2兆円を計上、NEDOに基⾦を設け、具体的な⽬標年限とターゲットへのコミットメントを⽰す⺠間企業等に対して、今後10年間、継続して⽀援を⾏う。これにより⾰新的技術の早期確⽴・社会実装を図る。
また、民間事業者に対して、オペレーティングリースの手法を用いた「先端低炭素設備」の導入を支援する事業に37.6億円、産業・業務部門に高効率ヒートポンプの導入を支援する事業に46.5億円を計上した。
電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)等の導入を支援する事業には37億円を措置した。現行ではEV購入時に40万円を補助しているが、この事業では、EVと充放電設備セットの場合60万円、再エネ100%電力とセットの場合80万円まで引き上げる。
このほか、
再エネ海域利用法における促進区域や有望区域等に当たらない海域であって、 ポテンシャルが見込まれる未開発の海域において、洋上風力発電事業を実施するために必要な基礎調査等を実施する事業(27.5億円)
カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発事業(15億円)
LNGバリューチェーンの脱炭素化等に向けたインド太平洋イニシアティブ形成事業(5億円)
が盛り込まれた。
主な事業の概要と予算額
主な事業の概要<予算案額>は以下の通り。
カーボンニュートラルに向けた革新的な技術開発に対する継続的な支援を行う基金事業(仮称)<2.0兆円>
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に基金を設け、具体的な目標年限とターゲットへのコミットメントを示す民間企業等に対して、今後10年間、継続して支援を行う。
カーボンニュートラル社会の実現に必須となる、(1)電化と電力のグリーン化(次世代蓄電池技術等)、(2)水素社会の実現(熱・電力分野等を脱炭素化するための水素大量供給・利用技術等)、(3)CO2固定・再利用(CO2を素材の原料や燃料等として活かすカーボンリサイクルなど)の3要素等の重点分野について、社会実装につながる研究開発・プロジェクトを支援する。
産業・業務部門における高効率ヒートポンプ導入促進事業<46.5億円>
製造工場等の熱プロセスにおいて、一定水準以上の性能を有する高効率なヒートポンプを導入することにより革新的なプロセス改善を行うことで、エネルギー消費効率の大幅な向上を見込む事業を支援する。
先端低炭素設備導入促進補償制度推進事業<37.6億円>
設備投資誘発効果が大きいオペレーティングリースによる先端低炭素設備への投資を支援する。事業会社がオペレーティングリースの手法を用いて、先端低炭素設備を導入する際に、リース事業者が単独で負うことが困難なアセットリスクを国が補完することで事業会社の先端低炭素設備への投資を促進する。
この事業により、1500億円以上の先端低炭素設備投資を誘発することを⽬指す。
災害時にも活用可能なクリーンエネルギー自動車導入事業費補助金<37.0億円>
電気自動車・燃料電池自動車等の購入費と充放電設備等の購入費・工事費を補助する。環境省が実施する連携事業では再エネ100%の電⼒とエネルギーマネージメントシステムを導⼊する家庭等を対象に補助する。
また、これら補助設備を活用して、設備利用率のデータ分析や災害時の設備利用状況の把握等を行い、地域防災に活かすため、補助対象者にモニターとして参加してもらい、実態調査も実施する。
まとめ
今回はカーボンニュートラルに関してご紹介してきました。
10年以上継続した支援を行うと明言されている為、この分野に関わる方々にとって変革を生むための支援になればよいなと思っています。