皆様は2020年度太陽光関連倒産件数が何件であったかをご存知でしょうか?
今回は2020年度太陽光関連倒産に関しての最新情報があったので、こちらの内容についてご紹介していきます。
2020年度太陽光関連倒産
帝国データバンク(東京都港区)は4月14日、太陽光関連業者の倒産動向を調査した結果を発表した。調査によると、2020年度の太陽光関連業者の倒産件数は前年度比2.5%減の79件で、2年連続で減少した。
負債総額は約486億5000万円(前期比105.1%増)に達した。半期ベースでは、2020年度上期が41件(前期比8.9%減)、下期が38件(同7.3%減)と2半期連続の減少となった。一方、年度末にかけて大型倒産が発生しており、同社は「動向には十分な注意が必要だ」と注意を喚起した。
1月以降、再生エネルギー発電システム設計・開発・設置を手がけるJCサービス(東京都港区)など負債100億円をこえる倒産が2件発生している。帝国データバンクによると、JCサービスの負債額は約153億。
淘汰は一段と加速する懸念も
帝国データバンクが1月19日に発表した暦年ベース(2020年1~12月)での太陽光関連業者の倒産件数は、84件(前年比13.5%増)と2年ぶりの増加に転じていた。
同社は、今回、年度ベースの調査では2年連続で減少したが「高水準の倒産が続いていることは間違いない」と指摘。太陽光関連業者の倒産は2014年度以降、5年連続で増加し続け、2018年度には96件のピークをつけたが、その後も80件前後で「高止まりしているとみるべき」だとしている。
同社は、太陽光関連業者の現状について、固定価格買取制度(FIT)の見直しにより、2020年度より10kW以上50kW未満の太陽光発電に自家消費率30%以上が義務付けられ、小規模メガソーラーのビジネスモデルが成立しにくくなり、また、買取価格の引き下げやコスト低減の進展により、数年来、市場の縮小が進んでいるとレポート。2022年春に予定されているFITに替わる新制度、FIP(発電事業者が自ら電力市場で電気を売り、市場価格にある程度連動した補助金を受け取る)で市場原理が導入されれば、淘汰は一段と加速しかねないと懸念を示した。
こうした中、自家消費型への転換やコーポレートPPA(発電事業者と、新電力や最終需要家の長期・固定価格の売買契約)の本格普及、さらなるコストダウンによる価格競争力の向上が市場再活性化の鍵となり、関連業者も「これまでの成功体験に捉われることなく、大胆に、柔軟にビジネスモデルを変化させていく必要がある」と指摘した。
2006年度~2021年度の倒産動向を調査
帝国データバンクは、太陽光関連業者の倒産動向調査を定期的に実施している。今回の調査対象は2006年4月から2021年3月までに発生した562社の太陽光関連業者の倒産(法的整理のみ、負債1,000万円以上)。
概要は以下の通り。
「倒産態様別」は、「破産」が71件(構成比89.9%)、「民事再生法」が5件(同6.3%)、「特別清算」が3件(同 3.8%)だった。
「負債総額別」は、「1000万~5000万円未満」が31件(構成比39.2%)で最も多く、次いで「1億~5億円未満」の25件(同31.6%)。1月以降、負債100億円を超える倒産が2件発生した。
「地域別」は、「関東」が32件(構成比40.5%)と突出。次いで「近畿」の15件(同19.0%)、「九州」の9件(同11.4%)。
「業歴別」は、「5~10年未満」の20件(構成比25.3%)がトップ、「30 年以上」の19件(同24.1%)が第2位、「10~15年未満」の14件(同17.7%)が第3位。
「資本金別」は、「100万~1000万円未満」が37件(構成比46.8%)で最も多く、次いで「1000万~5000 万円未満」の31件(同39.2%)。
「従業員別」は、「10人未満」が63件(構成比79.7%)を占めた。次いで「10~50 人未満」の14件(同17.7%)。
「業種別細分類」は、「設備工事業」が137件(構成比24.4%)でトップ。倒産主因は、「販売不振」が406件(同72.2%)で最も多かった。
なお、太陽光関連業者とは、(1)太陽光発電システム販売や設置工事、太陽光パネル製造やコンサルティングなど関連事業を主業として手がけるもの、(2)本業は別にあり、従業として太陽光関連事業を手がけるもの、両方を含む。
まとめ
今回は2020年度太陽光関連倒産に関しての情報に関してお伝えしてきました。
毎年80件近くの企業が倒産に至っておりますが、なぜ倒産に至ったのか?倒産に至らないためにはどうすべきなのか?自分事として捉えることで数字以上にみえてくるものもあるのではないでしょうか?