エアコンを選ぶ際に気にしたいのが省エネ性能です。
同じエアコン商品でも、どの商品を選べばいいのかと混乱してしまいますよね。
そんな方のためにここでは前回に引き続き省エネエアコンの選び方や
実際に選ぶ時に注意」しておきたいポイントを4つご紹介します。
どのタイプを選べば良いか?
業務用エアコンを選ぶ上で欠かせないひとつが馬力(能力)。
部屋の広さに対し、どの能力のエアコンが最適なのか?初めて設置される方は
お悩みかと思います。
その部屋の南や西に大きな窓があったり、天井が高かったり、多くのパソコンが
起動した状態であったり、人がひしめく場所であったりと、
状況により能力の選択は変わってきます。
ただ単純に広さでは割り出せないのが、業務用エアコン選びの難しいところです。
2つの冷媒
業務用エアコンはメーカーにより異なりますが、フロンラベルに記載されている
2つの冷媒(エアコンの室外機と室内機を循環して熱を運ぶためのガス)があります。
R410Aが長年使われてきましたが、2015年にダイキン・三菱電機・日立・パナソニックが次々に発表したことでR32が広まりました。
R32は地球温暖化係数(GWP)100年値で以前のR410Aに比べて
約3分の1になった新しい冷媒です。
この冷媒はオゾン層破壊係数がゼロで、地球温暖化防止に取り組む国の施策を受けて
開発された画期的なものです。
省エネレベルも2種類
業務用エアコンは、冷房専用機・寒冷地用エアコンなどの特殊なエアコンを除いて大まかに『省エネ型』と『標準型』の2種の省エネレベルに分かれています。
省エネ型の方が標準型より省エネレベルが高い商品で、
たとえば天井吊形の4馬力1対1型(シングル型)が該当能力だった場合、
省エネ型と標準型で価格が異なり、標準型の方が安価です。
長期スパンでランニングコストを比較すると省エネ型の方がお得ですが、
標準型は初期投資が少ないため予算に応じて選ぶことをおすすめします。
上記の新冷媒R32は省エネ型に多く使用されています。
カタログに表示されるAPF値とは?
省エネルギーの基準として設定されているAPF値をご存知ですか?
以前はCOP値を省エネ比較に使用していました。
▼いままでのCOPとは
COPとは定格冷房時・定格暖房時の消費電力量、消費ガス量1kWあたりの
冷房能力・暖房能力を表す値です。
ただこの値は冷房時・暖房時各1ポイントだけで算出していたもので、限られた条件下で計算された省エネ指数でした。
▼APFとは
新基準APF2015は空調負荷や外気温度の発生時間など、より実態に合った指標となり、
定格冷房・定格暖房だけでなく、低温暖房・中間冷房・中間暖房の5つの評価点で
算出した APF2006のポイントに加え、中間冷房中温・最小冷房中温、最小暖房標準を
追加した8つの評価点により実使用に一層近い条件で算出されています。
この値が大きいほど、省エネ効率が高いということになります。
APF値はAPF(2006)から見直され2015年にAPF(2015)に変わりました。
各メーカーは、より省エネ効率の高いAPF2015年省エネ基準値をクリアした
商品を次々に発表しました。前回のブログでご紹介した省エネ型エアコン、
標準型エアコンはどちらもこの基準値をクリアしています。
おわりに
やや専門的な内容もありましたが、いかがでしたでしょうか?
APF値を計算して入念に選びたい方はメーカーによって省エネ値を計算できる
ツールなども展開しているので利用してみるのもおすすめです。
夏本番に備え、是非御社に合った業務用省エネエアコンを見つけてください。