こんにちは、ライフ空調システムです。
5月のブログは脱炭素ニュースをお送りしています。
第①弾では、今注目の燃料「バイオコークス」について解説いたしました。
ここではバイオコークスが、エネルギー問題をどう解決するか、
今後の課題などをご紹介いたします。
■バイオコークスでエネルギー問題は解決するか?
従来の化石燃料は、「枯渇する資源」というだけでなく、
使うことでCO2が増えてしまっていました。
バイオコークスは、光合成に起因する植物由来の有機性資源(バイオマス)から
製造することができるカーボンニュートラル※な次世代バイオ固形燃料です。
(※二酸化炭素(CO2)の排出量と吸収量とが±ゼロの状態になること)
圧縮強度が高く1000℃以上の高温で長時間燃焼できるため、
製鉄に不可欠な石炭コークスの代替燃料として使用可能で、
製造時に廃棄物を出さないという環境利点があります。
そして、バイオコークスは植物由来の廃棄物をリサイクルできるため、
ゴミ問題にも貢献できます。
バイオマス原料1kgからバイオコークス1kgを作ることができ重量収率は100%、
廃棄物を排出しないのです。
製造過程で煙も蒸気も出さない環境に配慮した次世代エネルギーが
バイオコークスです。
■バイオコークスの課題
そんな、二酸化炭素の排出量削減に向けた切り札といえるバイオコークスですが、
課題もあります。
国内で使われている石炭コークスを全てバイオコークスに置き換えるには、
「日本中の木を全部切り倒して原料にしてもすぐに足りなくなる」
といわれています。
つまり、現段階では恒常的に使用することができないということです。
恒常的に使用するには、バイオマスの安定的確保が求められ
実現するには、石油燃料の枯渇に備えて研究や準備を進める必要があります。
■おわりに
いかがでしょうか?
現在は残念ながらまだ課題の残っているバイオコークスですが、
今後の展望には引き続き目が離せません。
今や私たちの生活に欠かせなくなった、電気やガスなどのエネルギーですが、
その燃料となっている石油や石炭などの資源は環境に地球環境に
負担をかけているだけでなく、近い未来に供給が追いつかなくなることがわかっています。
植物や、私たちの日常で生まれる廃棄物をエネルギーに蘇らせるバイオコークスは、
そんな未来の救世主となるかもしれません。