こんにちは。ライフ空調システムです。
突然ですが、みなさんは「Bコープ」という言葉を聞いたことがありますか?
「Bコープ」は環境や社会課題に積極的に取り組む企業にお墨付きを与える
国際認証制度「B Corporation」の略称で、海外では5500社以上が
取得しています。
日本ではなじみが薄いですが、脱炭素社会の実現には公益性を重視する企業の存在が
不可欠となります。
では具体的にBコープにどんな可能性があるのでしょうか?
■5,500社の海外企業が取得する「Bコープ」の可能性
B Corpは、米国のペンシルベニア州に拠点を置く、
非営利団体B Lab (Bラボ)が運営する国際的な認証制度で、
社会や環境に配慮した事業活動において一定の基準を満たした企業のみに
与えられるものです。
B Corp認証は2006年に米国で始まり、世界標準の「良い会社」の証として、
今日では経済的な成功と、環境と社会の大きな目標を合わせて
達成したいと考える企業が取得を試みる、世界的な運動となっています。
B Corpの「B」は、英語の「Benefit(ベネフィット:便益)」を意味し、株主だけではなく、従業員や顧客、社会や環境に対して等しく便益を生み出すことが企業の成功であるとされています。
取得を試みる企業は、以下の5つのカテゴリーで、200以上の質問からなる
Bインパクトアセスメント調査表に答え、
200ポイント中合計で80ポイント以上を獲得する必要があります。
1. ガバナンス(ミッションとエンゲージメント、倫理と透明性、ミッションの締結)
2. 従業員(経済的安定性、従業員の健康とウェルネスと安全、
キャリア開発、エンゲージメントと満足度)
3. コミュニティ(多様性、公平性とインクルージョン、経済的影響度、
市民参加と支援、サプライチェーン・マネジメント)
4. 環境(環境マネジメント、大気と気候、水、土地と生物多様性)
5. 顧客(顧客管理)
認定期間は3年間となり、取得してからも常に上記5つのカテゴリーへの
コミットメントを行い、改善を続ける必要があります。
■日本で初めに取得した企業は皆もよく知るあの食品メーカー
2020年に食品メーカーとして日本で初めて認証を取得したのは
ダノンジャパンです。
なぜBコープを取得したのか?という質問に
社長はこのように回答しています。
“今の時代は、消費者も会社が地球や環境、健康のために努力しているか
証拠を求める時代になってきました。
特に、多くの若い人たちは地球環境の課題を念頭に置いて暮らしています。
商品を選ぶ理由や、働く会社に対してパーパス(目的)を求める。
認証を取得することは競合優位性につながり、非常に大きなメリットがあると考えました“
■おわりに
ISO認証や環境認証、また、従業員にとって働きやすい会社などの
ランキングなどは日本でよく知られていますが、
残念ながら、日本ではB Corpの認知度が低く、その認証を受けている会社もダノンジャパン含めて6社とわずかです。
健康な体を作るためには健康的な食べ物が必要です。
そして、健康的な食べ物を作るためには、地球が健康であることが不可欠。
今の時代、SNSやメディアで芸能人や著名人、インフルエンサーなどが
各々の環境への取り組を発信しています。
Z世代がこれらに影響を受け商品や働く企業を選ぶ理由になるというわけです。
今後、若者を呼び込む手段としてもBコープ認証を取得する企業が増えるかもしれません。