「26億人」
こんにちは。ライフ空調システムです。
突然ですが、みなさんはこの数字が何を意味するのか分かりますか?
これは環境衛生(排水処理など)用水を確保できていない人の数です。
さらに、水問題は世界の人口が増加するに伴い深刻化し、2025年には
安全な飲用水と基本的な公衆衛生サービスを持たない人々が
世界人口の2/3にのぼると言われています。
特に衛生状態の欠如は、数ある貧困の問題の中でも最も根幹をなす重要な課題です。
例えばケニアでは、毎年6000人の子供たちが下痢性疾患で命を奪われています。
しかし、この半分以上は、適切な衛生環境であれば
失われることのない命であると言われています。
「もしあらゆる雨水を飲料水に変えることが出来たら・・・」
こうした衛生環境の問題を大きく改善しようと考えた時に
必ずといって良い程挙げられるアイデアの1つです。
雨水が飲めるようになれば、こうした貧困や劣悪な衛生環境でも命を落とす
子供たちの数は大きく改善するでしょう。
「雨水がムダになっていてもったいない」
この話すのは雨水の活用について、研究を続ける大学教授の話です。
大きな可能性を秘めた雨水の利用に向けたプロジェクトが今、進められています。
雨水で作られた「雨水サイダー」が広げるその可能性を紹介していきます。
福井市内にある大学の構内で降った雨を原料につくられた「雨水サイダー」は、
その見た目も味も普段私たちがお金を出して購入しているサイダーと
なんら変わらないものなのだとか。
このサイダーを考案したのは、福井工業大学のとある教授で、
日常生活の中で雨水を水資源として活用する研究を続けています。
この夏、各地で記録的な豪雨となり被害が相次いでいます。
一方で雨水をうまく活用できれば渇水や洪水の対策にもつながるとして
「雨水を生活用水として使うのが当たり前となる社会」が目標です。
■雨水は汚い というイメージを脱却
多くの人が、「雨水は大気中のちりが混じっていて汚い」
というイメージを持っていると思います。
まず雨水を飲料水として認められるためには、食品衛生上の厳しい安全基準を
クリアしなければなりません。
そこで同大学が去年の秋から取り組んでいるのは
雨水から飲料水を作り出す「雨水飲料化プロジェクト」です。
まず雨水を集めて、大気中の窒素や硫黄などが含まれる水と
きれいな水とに電気を通して、選別します。
さらに2種類のフィルターを通して不純物や匂いをとりのぞいたあと、
紫外線で殺菌します。
こうすることで飲料水の基準をクリア。食品衛生法に基づく
49項目の検査にも合格しました。
■おわりに
雨水の可能性を探るこの研究に、企業も注目しています。
住宅メーカーは、一般家庭で雨水を利用できれば、水道代の節約や、
災害時の利用につながると期待しています。
渇水や洪水への対策としても期待される雨水の活用。
雨水を生活用水へ。その取り組みが広がっています。