今回のブログも
JAL、国内外で再生可能燃料「SAF」の調達と利用を拡大についてご紹介したいと思います。
SAFの調達・利用をより前進
JALグループは、
「2021-2025年度JALグループ中期経営計画のローリングプラン」において、
2050年にCO2排出量実質ゼロの達成に向け、SAFの利用目標として、
2025年度に全燃料搭載量の1%、2030年度に10%をSAFに置き換えることを掲げています。
今回の一連の契約を通し、海外地区に加えて日本地区においてもSAFの調達・利用をより本格化させる狙いがあります。
今後も、海外におけるSAFの調達を目指し、自社とワンワールド アライアンスの航空会社とともに調達活動を加速させるとともに、
国内においては、日揮ホールディングらと3月に設立した有志団体「ACT FOR SKY」の活動を通じて
業界の垣根を超えたオールジャパン体制で国産SAFの商用化と普及・拡大に取り組んでいく考えとなります。
JALは北米地区においてはすでに、ワンワールド アライアンスメンバーとともにSAFの購入契約を締結しています。
2021年12月にはメンバー8社とともに、米国カリフォルニア州にある再生可能燃料製造会社のAemetis社からSAFを購入する意思を共同で表明しています。
(米国サンフランシスコ国際空港において、2024年からの7年間にアライアンス全体で合計約130万kIのSAFを調達する計画で、同空港発のJAL定期便に搭載する予定。)
また、2022年3月には、メンバー5社とともに、米国コロラド州にある再生可能燃料製造会社のジーボからSAFを購入する意思を共同で表明した。2027年からの5年間にアライアンス全体で合計約75万kIのSAFを調達する計画で、JALでは米国西海岸の3国際空港発の定期便に搭載する予定となっています。
また、JALグループでは、2050年に向けてすべてのフライトをサステナブルなものとするために、SAF調達の取り組みに加え、SDGsに配慮した機内食の導入や使い捨てプラスチックの削減等も順次実施していくとしています。
伊藤忠は航空会社向けにSAFの供給を拡大
伊藤忠商事は2022年2月、Neste社とSAFの日本向け独占販売契約を締結し、このパートナーシップに基づきSAFの日本国内の安定供給に取り組んでいます。
すでに羽田空港と成田国際空港にて、SAF輸入・品質管理から空港搬入までの国内サプライチェーンを構築し、航空機渡し条件での給油網を確立しています。
今後はSAFの供給拠点を中部国際空港(2022年度予定)や関西国際空港(2023年度前半予定)にも広げ、国内外の航空会社向けにSAF供給を拡大していく方針となっています。
国際民間航空機関(ICAO)総会において、航空機が排出するCO2を50年までに実質ゼロとする目標を掲げており、2024年以降は2019年比で排出量を15%削減もしくはオフセットすることを求めています。
航空業界における脱炭素化の動きは一層加速して、今後は国内においてもSAFの流通量が増えることが見込まれています。