UPDATER、東京ガス、ニチコンなど9社は、
家庭の蓄電池を活用して電力の需給ひっ迫回避・調達コスト低減を目指す、「バーチャルパワープラント」(VPP)構築実証を開始すると発表しました。
家庭用エネルギーリソースによるVPP(調整力約2,200kW規模)としては日本最大規模となる。早ければ2023年度中の商用化を目指しています。
実証項目と特徴
同実証のVPPアグリゲーターである自然電力のエネルギーマネジメントシステムを活用し、小売電気事業者の電力需給状況に基づいた家庭用蓄電池の遠隔制御を実施します。
調整力創出効果や小売電気事業者の電力調達コスト削減効果を検証しています。
将来的に、需給調整市場や容量市場などの市場取引に対応することも目指すことになっています。
全参加蓄電池メーカーの家庭用蓄電池を調整力として活用し、参加蓄電池メーカー・小売電気事業者数に応じて相乗効果・経済的メリットが拡大する仕組みとなります。
また、クラウド連携による制御の場合、制御用IoT機器の新設が不要となります。
実証項目は、主に以下となります
・蓄電池メーカーの遠隔制御システムを用いた調整力創出の技術性の評価
・小売電気事業者の需給状況の把握方法と制御ロジックに関する検討
・小売電気事業者のコスト削減によるビジネスモデルの検討
・卸電力市場からの調達コストや容量拠出金などのコスト削減効果の試算・評価
・蓄電池メーカーの遠隔制御システムの運用コスト面の評価
主に、小売電気事業者は経済性試算のための情報提供、蓄電池メーカー等は蓄電池制御の実施や顧客対応、また、VPPアグリゲーターの自然電力は制御計画の立案、成果検証、その他実証実験全体のとりまとめなどを担当します。