お世話になります。
ライフ空調システム株式会社です。
今回のブログも前回に引き続き、省エネ・BCP対策の観点から地盤対策について考えていきたいと思います。
地耐力20KN以下の場合:杭基礎が必要になりコストへの影響も大きい
20KN未満の場合、杭を使って支持をする杭基礎にしなければなりません。
地盤が弱いので、万が一地盤沈下などが起こった場合にも、地盤に寄らず杭で建物を支える必要があるためです。
杭基礎は軟弱地盤にも採用できる信頼性の高い基礎形式ですが、デメリットは費用が高いことです。
戸建て住宅に採用した場合、50~100万円程度の費用がかかります。
地耐力20KN以上30KN未満の場合:比較的安価なベタ基礎も選択できる
20KN以上30KN未満の場合は、杭基礎またはベタ基礎を選択できます。
ベタ基礎は、コンクリートの床を建物いっぱいに打つことで、大きな面で荷重を地盤に伝える方式です。
ベタ基礎は、現在の戸建住宅に最も多く採用される基礎方式です。
標準仕様にしている設計者や工務店が多く、追加費用がかからないケースが多いです。
地耐力30KN以上の場合:比較的安価なベタ基礎も選択できる
30KN以上の地耐力が確保できた場合には、杭基礎・ベタ基礎に加えて、布基礎も選ぶことが出来ます。布基礎は、柱の下部などにだけ基礎を作る方式で、基礎以外の部分の建物床下は土のままです。
布基礎はコンクリートや鉄筋の量が少なくなるため、ベタ基礎より安価に作ることが出来ます。
上記の地耐力による基礎方式の選択は、最低限の基準になります。
例えば3階建ての場合には、建物荷重が重くなるため、地盤調査の結果、平均25KNが出ていたけれど、杭基礎を推奨されることもあります。
地盤調査の結果と、建物計画の両方に見合った、必要地耐力と基礎方式を選択しましょう。