お世話になります。
ライフ空調システム株式会社です。
今回のブログも建設業での省エネ・BCP対策の観点から地盤対策について考えていきたいと思います。
今回は、「再エネ3倍」目標にも寄与する、日本の再エネ政策の最前線についてお伝えします。
【世界全体で「再エネ3倍」を目指す】
COP28の決定文書では、各国の状況が異なることをふまえ、パリ協定がさだめる「1.5℃目標」(サイト内リンクを開く「今さら聞けない『パリ協定』 ~何が決まったのか?私たちは何をすべきか?~」参照)に向けた道筋は各国ごとに異なることを考慮した上で、各国ごとに決められた方法で各分野に貢献することを求めると書かれています。
その貢献分野のひとつとして明記されたのが、「世界全体で再エネ発電容量を3倍、省エネ改善率を2倍にする」という目標です。さらに、COP28の議長国だったアラブ首長国連邦(UAE)およびEUが主導して、世界全体で再エネ設備容量を3倍、エネルギー効率改善率を2倍とする宣言を提案。有志国が賛意を示し、日本もこれに賛同しました。
2022年、化石エネルギー(石炭や石油など)中心の産業構造・社会構造からCO2を排出しないクリーンエネルギー中心に転換する「GX実現へ向けた基本方針」がまとめられましたが、再エネについてもこの基本方針を踏まえ、最大限の導入を図るべく、さまざまな取り組みが進められています。取り組みのいくつかを見ていきましょう。
【太陽光発電をさらに拡大していくために】
日本でもっとも導入が進んでいる再エネは太陽光です。しかし、平地の少ない日本では太陽光発電に適した場所はほとんどが開発済みとなっているため、さらなる拡大に向けては、あらゆる手段を講じていく必要があります。有望な設置場所としては、住宅・工場・倉庫といった建築物の屋根が考えられています。そこで、次のような推進施策がおこなわれています。
【風力発電次世代技術開発や、再エネの事業規律強化も】
ほかの再エネについても、支援がおこなわれています。たとえば、今後が期待される再エネのひとつである洋上風力発電については、海域を長期に渡って独占的に使用するための法整備などが2019年におこなわれ、日本各地で積極的に開発が進められています。2024年2月時点で、「促進区域」、「有望区域」などの指定・整理がなされている区域は、30ヶ所近くにおよび、事業者が決定している区域も8ヶ所あります。事業規模が大きい洋上風力は、経済波及効果も期待されています。
このように、再エネの拡大策をとっていく一方で、安全、防災、景観など、地域の懸念が課題となってきた例もあります。こうした懸念に適切に対応し、地域と共生しながら再エネの導入拡大を進めていくためには、再エネの事業規律を強化して、土地の開発から再エネ発電の廃止・廃棄まで、事業段階に応じた制度を充実させていく必要があります。制度の充実や手続きの厳格化などを通じ、地域と共生した再エネの最大限導入を進めていきます。
日本の再エネ導入拡大策は、次世代技術の開発などを通じてアジア圏での再エネ導入拡大にも寄与し、世界の「再エネ3倍」目標に大きく貢献することが期待されます。今後も、取り組みをさらに拡充していきます!