こんにちは。ライフ空調システムです。
2022年も早いもので残り1か月余。
新型コロナウイルスで、社会がこれほどまでに変わってしまいました。
「はやく感染を気にせずに旅行や外出をしたい」と、みなさんも願っていると思います。
突然新型コロナウイルスが現れた2020年は、観測史上最高の平均気温であったことが
判明しました。産業革命前と比べると1.25℃上昇していることも明らかになり、
地球温暖化の加速による“気候危機”の被害もすでに出始めています。
いま世界の科学者たちがもっとも懸念しているが、シベリアなどの永久凍土の融解が
止まらなくなることです。永久凍土の中には数多くの“未知のウイルス”が眠っている
とみられ、実際に『モリウイルス』という高い増殖能力を持つ新種のウイルスが
発見されています。
さらにCO2の25倍の温室効果を持つ『メタンガス』が大量に放出される恐れもあります。
これは決して「遠い将来」の危機ではありません。いま、まさに瀬戸際の状況で
この10年の私たちの対策にかかっているという正念場に突入しているのです。
私たちには何ができるのでしょうか?
■世界の科学者たちが懸念。永久凍土が溶け続けたらどうなる?
世界の科学者たちがもっとも懸念を示しているのは、永久凍土の融解が
止まらなくなることです。怖い理由は2つあります。
一つは、溶けた永久凍土から未知のウイルスが拡散されること。
新型コロナウイルスによるパンデミックは、人類が免疫を持たない
未知のウイルスによる感染爆発ですが、永久凍土にも数多くの未知のウイルスが
眠っているとみられます。
実際にフランスのウイルス学者のチームは、溶け始めた永久凍土から
「モリウイルス」という新種のウイルスを発見しました。
生物の細胞に入ると12時間で1000倍に増殖し、その高い増殖能力に脅威を
感じたといいます。
もう一つは、数万年にわたって溶けずに永久凍土に封じ込められていたメタンガスが
大気中に放出されること。
メタンはCO2の25倍の温室効果を持つガスで、大量放出すると
温暖化をより一層加速させ、手のつけられない暴走状態に陥れる危険性があるのです。
温暖化研究の世界的権威である博士たちが提唱しているのが
「ホットハウスアース(灼熱地球)理論」です。
気温上昇が産業革命前から1.5℃を超えてさらに上昇していくと、温暖化の進行が
後戻りできないティッピングポイント(臨界点)を超えてしまい、ドミノだおしのように
暴走していくリスクが高まるというのです。
地球の防衛ラインと言われる+1.5℃に抑えることは、パリ協定の目標でもありますが、
このままでは早ければ2030年にも突破しそうな勢いなのです。
では、もしこのまま気温の上昇が続いていけば、私たちには
どんな未来が待ち受けているのでしょうか?
なんと温暖化対策を取らなかった場合、2100年には4℃前後気温上昇するリスクが
指摘されているのです。
東京都で例えるなら、気温が35℃を超える猛暑日は、2020年の約4倍に増加、
47日もあります。
これにより屋外で労働できる時間は3割から4割も減少します。
外出することが死につながるような暑さです。熱中症のリスクは東京23区で
現在の13.5倍に高まり、一夏に24万人が緊急搬送、医療は危機に瀕します。
■危機を避けるためには『カーボンニュートラル』しかない
こうした人命に関わる重大な危機は、日本に限りません。
海抜の低い島嶼国では、国そのものが水没するリスクがあります。
さらに、干ばつなどで食料生産が厳しくなり飢餓や環境難民の増加につながる
地域もたくさんあります。
すでに気温が1℃上昇している現在でもこれほどの異常気象や
災害に見舞われているのですから、4℃上昇なんてとんでもない。
危機を避けるには、上昇を1.5℃に抑えるしかありません。
気温上昇を1.5℃に抑えるためには、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出を、
植林などで人為的に吸収する量を差し引いて実質ゼロにする
“カーボーンニュートラル”という状態にしなければならないのです。
日本政府は去年10月、2050年のカーボンニュートラルを宣言しましたが、
その背景には地球温暖化がここまで悪化し、追い込まれている厳しい現実があるのです。
でも、カーボンニュートラルへの道は簡単ではありません。
科学者たちは「2030年までに温室効果ガスの排出量を半減させる必要がある」
と警告しています。
大事になるのは産業システムそのものの変革です。
つまり“脱炭素”を頑張った企業が得をする仕組みに変えることですが、
そのためには、企業に影響力のある私たち消費者の行動を変えることが大切です。
■おわりに
新型コロナウイルスの危機で私たちが思い知らされたのは、一人一人が科学的な意味を
理解した上で「マスクをする」「3密を避ける」という“行動変容”することで、
感染リスクを減らし危機を乗り越えることができるということでした。
これは気候危機も同じです。
ワクチンや治療薬・医療体制の整備に匹敵するシステムの変革も必要ですが、
一人一人が“脱炭素”に役立つ行動に変える!という積み重ねも大事です。
まさに“正念場の10年”、全員参加の総力戦で一緒にチャレンジしていきましょう。